プロスタグランジンD2(PGD2)
「プロスタグランジンD2(PGD2)」とは、
プロスタグランジン(PG)とは、生理活性物質の一種でありアラキドン酸から生合成される。プロスタグランジンは人間の様々な組織や器官で認められるもの。
プロスタグランジンは、1936年に初めて精液中から分離されたことによる。当時は前立腺(prostate gland)由来であると考えられたために prostaglandin と名付けられた。
早石修・大阪バイオサイエンス研究所理事長らのグループが1982年に「プロスタグランジンD2(PGD2)」について自然な眠りを調節する「睡眠ホルモン」として働いていることをラットの実験で確かめたもの。
同研究所のウェブサイトでは、本件に関係して以下のように解説しています。
『「睡眠物質」とは自然な睡眠を誘発する内因性の物質であり、現在までに数十種が同定されています。当研究部が研究を進めているプロスタグランジン(PG)D2は、その中でも最も強力な睡眠誘発作用を有し分子レベルでの作用機構の研究が最も進んだ睡眠物質です。 PGD2は、脳を包むクモ膜と脳室内の脈絡叢で活発に産生された後、脳脊髄液に分泌されて、睡眠ホルモンとして脳内を循環します。さらに、前脳基底部のクモ膜に局在するPGD2受容体に作用して睡眠中枢を活性化し、脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠を選択的に誘発します。つまり「眠る脳」は脳の実質ですが、「眠らせる脳」は膜組織と脳室やクモ膜下腔のような脳の周りを包む空間とそれを満たしている脳脊髄液なのです。
当部門では睡眠覚醒調節の分子機構の解明を目指し、PGD2およびその睡眠情報を脳内に伝える第2の睡眠物質であるアデノシン、PGD2と相反する生理活性を示す覚醒ホルモンであるPGE2やオレキシン、さらに、これらの覚醒情報を伝達するヒスタミンなどの研究を「遺伝子操作マウスの睡眠解析」という新しい研究方法を導入して行っています。これらの研究成果は、現代人が必要とする快適な「眠り」や「目覚め」をもたらす夢の医薬品の開発の基盤となることが期待されています。』
今回は、脳内での働きをさらに詳しく調べた。PGD2が脳に働く量を減らすと、睡眠が抑制されることがわかった。
これを展開すると副作用の少ない睡眠薬や居眠り防止薬の開発につながる成果で、京都市で開催中の「国際生化学・分子生物学会議」で6/21に発表されたもの。






