「電子の舌」でワインの識別
スペインの科学者がワインの質を判別する「電子の舌」装置を開発したとのこと。
ポータブルな「電子の舌」装置は、ワインの特定の品種に含まれる特性を検出するためのセンサーを6個搭載しているとのこと。
この装置を開発したのは、バルセロナ超小型電子工学研究所のセシリア・ヒメネス-ホルケラ氏ほか。
酸、糖、アルコールなどのパラメータからワインの製造年と品種を特定できるという。
これは、昔からある「犬の鼻」センサのようなものと思われる。
ちなみに犬の鼻センサでは、例えば、ガス漏れ警報機などのガスセンサに用いられている酸化スズなどの金属酸化物で種類の異なる半導体型ガスセンサをアレ-状に数個並べたもの。
このようなガスセンサは、高温の安定域では、酸素で導電性の電子が捕捉され、高抵抗値の状態にあるが、低温に下げた状態で還元性のガスが来ると電子を捕捉している酸素が除かれ低抵抗値の状態に変化する。
マイコンで制御し、高温度-低温度のサイクルを繰り返し、低温のサイクルの一定時間経過後の抵抗値をデータとして取り込むような動作で還元性ガスを検知するもの。
これは、一般の半導体型ガスセンサの動作原理。
還元性ガス(水素、アルコール、メタン、プロパン、ブタンなどの)の種類により抵抗値の時間変化が異なる。
予めガスの種類と濃度を組み合わせて特性の異なる数個のセンサをアレー状に並べてその抵抗変化パターンを測定しておけば、ある抵抗変化パターンが生じているときのガスは、どのような組成かが推定できる。
ワインは、年代によって味や香りが微妙に異なるのは、酸、糖、アルコールの組成が微妙に変化しているから。
ワインは微量の酸、糖、アルコールの蒸気を気相に発していると思われる。
低分子の化合物でなく、中-高分子の酸、糖、アルコールが含まれるといわゆる味わいが変わる。
ワインを少量採取し、ある条件で加熱分解するとその分解生成物が気相に大量に出てくる。
予め複数センサの組合せについて、販売されているワインについてアレー型センサによる応答パターンのデータを作成しておけば、多変量解析などの統計手法を活用して、そのデータを比較することでワインの種類が特定できることになるはず。
ポータブルな専用マシンは安価に製造でき、新しい品種にも対応できるという。
麻薬犬などもいるが、犬にワインの種類を覚え込ませて識別させることも可能と思われる。
このような「電子の舌」装置の市場規模というのは、一体どのくらいのものだろうか。
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