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2008年06月28日

常温核融合の行方は?

2008年5月22日の大阪大学での荒田吉明大阪大学名誉教授による公開実験(日経産業新聞ならびに日刊工業新聞で翌23日に報道)ならびに2008年6月11日には、北海道大学大学院で水野忠彦先生によるリリース情報と常温核融合に関係する発表が続いている。

1989年にイギリス・サウサンプトン大学のマルチン・フライシュマン教授とアメリカ・ユタ大学のスタン・ポンス教授が、重水を満たした試験管(ガラス容器)に、パラジウムと白金の電極を入れた状態で放置した後に電流を流したところ、電解熱以上の発熱(電極の金属が一部溶解したとも伝えられた)が得られ、核融合の際に生じたと思われるトリチウム、中性子、ガンマ線を検出したとの発表があり、大騒動になった。

ちょうど高温超伝導の研究フィーバーがあった後のタイミングであったこともあって、この常温核融合は、世界中から注目され、多くの科学者・技術者が追試を行なった。実に簡単な電気化学系での実験になるので、民間の研究機関でも隠れてあわよくばと関係者がこぞって追試などを行った。

しかし、この一連の研究結果は、否定的で常温核融合による過剰熱現象は確認出来なかったと否定的な流れで決着していた。

研究は、止めたときが終わりで、粘り強く当該分野の基礎研究は続いているようだ。

大阪大学の荒田名誉教授の実験では、酸化ジルコニウム・パラジウム合金の格子状超微細金属粒子内に重水素ガスを吹き込むことだけで、大気中の10万倍のヘリウムと30kJの熱が検出されたとするもの。

北大の水野先生の実験では、水素と炭素を加熱することで、自然界には1%程度しか存在しない炭素13が大量に発生し、窒素と過剰熱を検出したとのこと。

こちらのユニークな点としては、多環芳香族炭化水素フェナントレン(有機物)を使用しているとのこと。

電極表面付近の物理化学的構造や触媒がからんだ再現性の難しい実験で真偽の判断は難しいところ。

これらの研究の評価は、歴史がすることになる。

この情報を耳にしての印象は、現代の錬金術といった玉石混交の世界のように思える。

また研究発表の成果に対するコメントは、リリースサイトが手回しよく準備したものがそのまま使われるとなると自画自賛に過ぎなくなる。

当該分野の研究者の顔ぶれは、ここ10年ほど前と余り変わっていないようだというのが心配だ。

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投稿者 やたのからす on 2008年06月28日 18:45

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