火星に氷ありとの判断
2007年8月4日に打ち上げられ、2008年5月25日に火星の北極の、氷の豊富な地域に着陸した火星探査機フェニックス(Phoenix)。
もともとこのフェニックス は、アメリカ航空宇宙局 (NASA) の管理下で、アリゾナ大学の月惑星研究所 (Lunar and Planetary Laboratory) が中心となって、さらにカナダ宇宙庁と航空宇宙業界も加わって火星探査の目的で共同開発されたもの。
現在、ロボット・アームで北極域の地表を掘り上げて、生命の由来となる水に関する情報を探索中でその活動が注目される。
果たして、火星には、微生物などの生命体が存在していた、または、存在できる適切な環境があるかどうか調査中。
この6月20日の報道によると米航空宇宙局(NASA)とアリゾナ大などは、火星探査機フェニックスが撮影した写真の分析から、火星極域の地表近くに氷が存在することを確認した旨の発表があったとのことである。
その判断の決め手となっているのは、ロボットアームの先のスコップが火星の土をすくい取った跡の写真。
15日ならびに16日に撮影された写真では、さいころ大の白っぽく光る塊が写っていたけれども19日の写真では、これが完全の消失していたというもの
さいころ大の白っぽく光る塊が氷だと判断した訳であるが、その根拠は、消去法。
比較的安定な蒸発性の白っぽく光る結晶ということから、この白っぽく光る塊は、ドライアイスや塩類という可能性は少なく、氷であることの可能性が高まったとのこと。
水の分子式は、H2Oだが、氷の結晶となると氷は水分子が水素結合を介して長距離的に秩序だった構造を取った結晶。酸素の電子が過剰な部分に水素が配位して水素結合でつながる。これにより、特異的な安定性を持つ。
とは言っても温度が上昇すると大気圧下であれば100℃の沸点で蒸発する。
塩類は、はるかに固体から液体、気体への相変化の安定性は、高く、ドライアイス(CO2)は、安定性が低い。
アリゾナ大のピーター・スミス上級研究員によると「この光る塊は、水が凍ったものであり、ほかの物質ではないことを示す証拠が見つかった」と発言しているとのこと。
またデータが発表されていないが、この物質の赤外線の吸収スペクトルから水のOHの伸縮振動などの決定的な水分子の証拠が得られているということかとも推測される。
フェニクスによる探索調査では、土のサンプルを加熱し、出てきたガスの分析から氷や生命の痕跡である有機物の確認も目指しているのでこれからの情報が注目される。
これから有機物でも見つかるとさらに面白いが。
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