ガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素中毒死
20年間に15人が一酸化炭素(CO)中毒で死亡したことが明らかになったパロマ工業製の瞬間湯沸かし器。
なぜ、メーカーも経済産業省も相次ぐ事故に対応できなかったのかが問題になっていいます。
テレビでもパロマ工業社の社長の弁が報じられていたが、PL法の責任逃れか「何者かが不正改造したことが問題で同社には、責任は無い。」というような発言に終始していた印象です。
半密閉式の強制排気式のファンを備えて室内設置で屋外排気を行うタイプのガス給湯器は、本質的に室内空気を燃焼に用いるので、連続燃焼させ、室内空気がどんどん燃焼に用いられると、室内の酸素が不足してくることになる。
室内の酸素が不足してくると、ガス給湯器に用いられているバーナの特性にもよるが、製品のライフとかとは無関係に一般には、酸素濃度が15%を割ると、急激に一酸化炭素が発生するという特性を持っています。
またガス給湯器の使用を重ね、年数を使い込んでいくと基本的には、
- バーナの燃焼特性が悪くなり少しの酸素濃度低下があっても一酸化炭素が発生しやすくなり。
- 熱交換器に腐食の生成物が堆積して、排気流路の圧力損失が増大する結果、排気量が減少する。
- 排気ファン自体の吸引能力も低下してくる。
などから一酸化炭素(CO)の中毒の発生の可能性がどんどん増えてきます。
排気ファンが正常に動作している限りは、一酸化炭素が発生していても、それは、屋外に排気されるので、酸素濃度が減少しても人への害はないが、排気系に何らかの異常が発生した状況において(ファンの回転数が低下したとか停止した)、一酸化炭素が室内にも漏れ、一酸化炭素(CO)中毒をもたらす危険がある性格の商品であることは、関係者であれば、周知の事実と思われます。
このためガス会社では、不完全燃焼を検出したら、給湯器としての動作を停止させるための一酸化炭素センサの設置をこの方式の商品には、確か2000年以降は、各ガス機器メ-カーに義務付けていたかと思います。
そのような危険を含む商品であることを認知していた証拠とも言えます。
ファンの回転動作を検知し、ファンが停止した場合には燃焼を停止するような制御回路の構成がとられていたようで、今回の不正改造は、ファンが停止しても燃焼を停止しないように接続をショートさせていたとのことです。
本来、ファイルセーフやフェイルプルーフの思想から給湯器の商品のあるべき姿を展開していたとすれば、商品の販売にマイナス効果であってもこのことを関係者や一般消費者に十分に知らせておくことが必須であったと思われます。
また命を落とす危険を知って自ら不正改造をする人間は、いないでしょうし、業者と言えども人命に関わる危険な改造をやってしまうことはなかったかと思われます。
また商品の特質を配慮して、パロマ工業社もその事実を知った際には、即座に不正改造ができないように抜本的な機器の改造を実施しておくべきでは、なかったでしょうか。これでは、ファイルセーフやフェイルプルーフの思想が欠落していたと言わざるを得ません。
耐震偽装と言い。何か目先の利益が優先で人命軽視の風潮が蔓延しているとしたら由々しい問題だと思います。
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