携帯電話使用とリスク
携帯電話の発ガン性に関するヨーロッパ5カ国の調査で、10年以上使用すると脳腫瘍リスクが上がるという結果が出たと伝えられている。
かなり以前から無害-有害と論争されてきた内容。
携帯電話では、800MHz帯、1.5GHz帯、2.0GHz帯の電磁波が通信に使われている。
携帯電話に使われているこの高周波数の領域の電波は、どのような作用を人体に示すか。
少し上の周波数域の2.54GHzは、電子レンジで使われている電波域。
ご存知のようにこの領域の電磁波は、水などの誘電率、誘電損失の高い分子の分子運動を活発化し、加熱する。
電子レンジの出力は、500から600Wに対して、携帯電話は、0.6~0.8Wと微弱になるのでこの加熱作用の影響は微弱な効果。
この加熱作用以外に懸念されているのが、非加熱作用として論争になっている遺伝子損傷作用とか腫瘍や白血病などのガンが発症する影響があるのではないかとの問題。
マウスでの高周波照射による実験データは、問題有りとも無しともわかり難い判断の状況のように思われます。
一つの影響評価の手法が疫学調査だが、なかなかこの種の統計学的な評価には、微妙な面があるのも事実。
Livedoornews のサイトによると以下の内容。
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1,521人の患者と3,301人の健康な人たちを対象に、過去の携帯電話の使用状況を調べて、携帯電話の使用と脳腫瘍(厳密には、神経膠腫{しんけいこうしゅ}という脳腫瘍の一種)との関連を調べた。
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半年以上にわたり1週間に1回以上の通話をするグループを携帯電話使用者とし、非使用者と比較したが、そこでは病気の発症率に差は見られなかった。
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10年以上の使用者と非使用者を比べた場合には、1.13倍とわずかな上昇はあったが統計的に誤差範囲。
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しかし10年以上使用していた人の中で、脳腫瘍が発生した側の耳にあてて携帯電話を使っていた人に限定したところ、脳腫瘍の発症率は39%上昇し、それは統計的にも偶然とはいえない差(有意差)であった。
「10年以上使用していた人の中で、脳腫瘍が発生した側の耳にあてて携帯電話を使っていた人に限定したところ、脳腫瘍の発症率は39%上昇し、それは統計的にも偶然とはいえない差(有意差)であった。」とのことだが、この種のグレーな判断のときは、慎重にリスクありの側で見るのが賢明な対処かと思われる。
先月公表されたこの調査結果を受け、スウェーデンやドイツ政府は、頭に浴びる電磁波を低くするように、との勧告を出しているとのこと。
頭に浴びる電磁波の安全とされる許容水準として、周波数 100KHz~3GHzで、平均時間 6分間、全身平均SAR 0.08W/kg、任意の組織10gあたりの局所SAR 2W/kgが電波産業会のよる民間規格。
この許容値は、世界保健機関(WHO)や国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)が策定した国際的なガイドラインと同等の値でこの値を超えたとしても人体に影響を及ぼすものではないとのこと。ただし、任意の組織10gあたりの局所SARについて、スウェーデンでは、0.8W/kg、ドイツでは、0.6W/Kg とのこと。
なお局所SARとは、人体が電磁波にさらされることによって、任意の10g当たりの組織に6分間に吸収されるエネルギー量の平均値のこと。
電波が、吸収されるとほとんど熱に変わると思われるが、それが他の悪影響を及ぼすか否かが問題の点。
この種の高周波の電波は、脳のような水分の多いところに侵入すると光の屈折のような現象で曲がりある特定の部分に電波が集中することはあると思われる。
10年以上の長時間にわたり微弱な高周波電波におなじような箇所に集中して繰り返し繰り返し曝露されたときに影響がでるということがあるのかも知れません。
電子レンジで食品を加熱すると中央部のみ早く温度上昇するのは上に示した作用による。
これからは、とくに若年で携帯電話を頻繁に使われる人は、携帯電話を使う際には、「イヤホンマイクを使う」、「発着信の瞬間は体から離す」、「電波のつながり易いところで使用する」などの自衛手段を考えた方が無難と思われます。
また携帯電話自体もSAR(Specific Absorption Rate値:比吸収率)の小さい機種を選ぶのも良い対応策かと思われます。
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