ヴィクトリー皐月賞を制す
クラシック3冠レースの第67回皐月賞(15日・中山11R2000メートル芝18頭、G1)は、7番人気のヴィクトリー(田中勝春騎乗)が1分59秒9で勝った。
人気の順は、1番人気がアドマイヤオーラと2番人気がフサイチホウオー、3番がドリームジャーニーとなったがどの馬も実力が拮抗し、ディープインパクト、ナリタブライアン、トウカイテイオーのような超大物の馬は、不在で混戦型のクラシック戦線と予想されていた。今から振り返ると、上位人気馬には、差し馬がそろったので、先行馬がしぶとく残ることの可能性もかなりあった。
ヴィクトリーは4日の1週前追い切りで放馬し、カラ馬で坂路48秒6-12秒7の速い時計を出してしまった想定外もあった。なかなか併せ馬もできなかった気性の難しい馬。ヴィクトリーの父はブライアンズタイム、母は、グレースアドマイヤで、繁殖としても重賞戦線で活躍したリンカーンを輩出している。
ヴィクトリーは、昨年暮れのラジオNIKKEI賞では当時、キャリア1戦にもかかわらずすでにクラシック候補であったフサイチホウオーと差のないクビ差2着を演じている。また休み明けの若葉Sでも、3コーナー先頭から地力だけで押し切ってみせた非凡な潜在能力を見せつけてはいた。脚質は、カミソリの切れ味と言うよりは、ジリジリ伸びて来る重厚なタイプ。
スタートして2コーナーから気性が難しいと言われるヴィクトリーがかかったように先手を奪った。このヴィクトリーの2番手の好位置につけたのがサンツェッペリ。この馬は、100万円と超安値の馬。結果的に、首の上げ下げで大魚は逃したものの、15番人気に反発するような鼻差の2着。ゴールしてもどちらが勝ったのか分からないような際どい接戦だった。
レースでは、フサイチホウオーもアドマイヤオーラも後方内側の位置取りで、両馬とも4コーナーで外へ持ち出すときにロスしており、ともに33秒台の脚を使ったが差し届かなかった。フサイチホウオー:3着。アドマイヤオーラ:4着だった。レース後、アドマイヤオーラ騎乗の武騎手は、スタートが悪かったとの言葉を残した。1着から3着までは、タイム差なしの激闘だった。
ヴィクトリーは、第2コーナーでかかって行ったように見えていたが道中は、「ずっと右手前で走っていた」(騎乗の田中勝騎手談)と全力を出し切ってはいなかったが、先頭を気分よく、「道中で息を入れて走っていたのがよかった」と、これが直線に入ってからサンツェッペリを差し返す能力の高さの要因にもなった。
田中勝春騎手は、92年の安田記念をヤマニンゼファーで制して以来の約15年ぶりのG1勝利となった。
粗削りなヤンチャ坊主の皐月賞制覇で、ダービーがまた面白くなった。
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